Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

クリスマスカテーテル

今日はクリスマスイブなので、クリスマスの思い出を書きます。

 

12歳、小学6年生のクリスマスは病院のベッドの上でした。イブの日に心臓カテーテル検査をした私は、「明日の朝までは絶対に脚を動かさないように」という指令を忠実に守り、ベッドの上でじっとしていました。これは、カテーテルを挿入した鼠径部(脚の付け根)の止血の為だったと思いますが、朝まで脚を動かさないのって中々辛いです。そして、12歳という微妙なお年頃の女子にとってそれより嫌だった事ベスト3は、剃毛、T字帯、ベッド上で排泄しなきゃいけないこと。剃毛は、おいおい生えてきたばかりだぞって感じだったし、T字帯は、これをつけなきゃいけないなんて正気ですか?これはダチョウ倶楽部とかがコントとかでつけるやつじゃないんですか?っていうくらいの衝撃でした。検査当日は脚を動かせないので、差し込み便器というものを看護師さんにお尻の下に入れてもらって用を足さなければなりませんが、自分の排泄物を他人に見られる。という事がとても恥ずかしかったです。以上、包み隠さず12歳女子リアルな声でした。でも、これを経験した事って大事で、病院で感じた、“あの時こう思った” “あの時こう感じた” という1つ1つを覚えておいて、こうして誰かに話したり、患者さん達の気持ちを想像しながら介助したり、コミュニケーションをとる事で、何かが少しずつ優しい方向へ変わっていけば良いなと思います。

 

とりあえず、T字帯だけでもどうにかならないかな(笑)

どう考えても、こんなに時代が進化してる中、あの古風なふんどしを使わなければいけない意味が分からないし、もっと、紐パンっぽいデザインとか、現代風なデザインにならないものでしょうか。色も、真っ白じゃなくて、淡いピンクにするとか、それだけでもグッと履きやすくなるのにな・・・。

 

話を戻して、私のクリスマスイブの思い出でしたね。病院のベッドの上で寝たまま過ごした私でしたが、1つクリスマスらしい思い出もあって、それは、ボランティアで来てくれたバイオリニストのお姉さんの演奏でした。この日小児科病棟では、プレールームでクリスマス会が開かれていて、そこに来ていたお姉さんは様々なクリスマスソングを演奏して盛り上げてくれていたそうです。そして、クリスマス会終了後、看護師さんから、プレールームに来れない子供もいるんです。と言う事を聞いたお姉さんは、その子達にも会わせてもらいませんか?と言って、私のベッドサイドまで来てくれたのです。自分1人のためにバイオリニストに演奏してもらったのは、後にも先にもこの1回だけ。素敵な音色で、ベッドの上だけど、クリスマス気分を味わいました。

 

おしまい。

 

最後に、

 

お空に旅立ったあの子と、深い悲しみの中、

「たくさん頑張っている子供達みんなが大人になれますように」

と願ってくれた、お母さんとお父さんの為に、

祈ります。

 

考えます。なぜ自分は大人になれたのかと。

助からなかった命、助かって大人になれた私達。

答えは分からないけど、

大人になった先天性心疾患の私達は前に歩いていきましょう。