Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

私と声⑨~音楽の力~

 

吹奏楽部の親友

 

 1ヶ月くらいかけて、学校に1日いれる体力がついて。2ヶ月後くらいかな・・。吹奏楽部に復帰しました。医師からは、楽器を続ける事は勧めないと言われたけど。声が自由に出せない私は、せめて楽器で音を自由に出したかったのです。部活中、私の声は楽器の音にかき消され、耳元に近寄ってふり絞って声をだして、3、4回目でやっと通じる、そんな感じでした。小さな声の私にとって、不自由な環境でした。ですが、音楽は言葉がなくても共感が生まれます。1つの曲を共に奏でる中で共通の感覚が生まれる。“する” 共感より、自然と生まれる共感の方が、確かなものがある気がします。「(その気持ち)分かる〜!」と言葉にするより、言葉は無くても、その場に一緒にいるだけで、同じ経験をした仲間同士、自然に心に染みてくる共通の感情や思い。上手く説明できませんが・・・。

 

音楽の力ってすごいです。

会話は自由に出来ずとも、吹奏楽部の友達とは確かな繋がりがありました。

 

そして、部活終わりの帰り道は、唯一私の声が届く時間でした。騒がしい学校とは違い、家までは人通りも少ない静かな道のり。小さい声でも、1回で私の声が相手に届き、会話が成立します。吹奏楽部の友達と私は、中学の3年間、毎日毎日たくさんの話を語り合いながら帰りました。

 

私の中学校生活は声で不自由な思いを沢山したけど、

嫌なことを言ってきたり、

嫌な態度をとってきたりする人もいたけど、

優しい人もちゃんといたし、

なにより、部活という居場所があって、

音楽の力やその仲間に支えられていたんだと思います。

 

つづく。