Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

読書の秋

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久しぶりの更新。

最近は、暇をみつけては、読書ばかりしていました。我が家には本棚がありません。だから、最近買った本とか、読みかけの本とか、お気に入りの本なんかは、リビングにあるIKEAのラックに並べてあります。本棚欲しいなぁ・・・。

今日は、今月に入り読んだ本をいくつか紹介してみます。

 

ナラタージュ

私の好きなベストワンの本です。初めて読んだのが、高校を卒業した10代の頃。本屋で手にとったこの本の冒頭を立ち読みしたのがきっかけでした。当時、大失恋したばかりの私の心をわしづかみした冒頭のシーンはこちら。

「君は今でも俺と一緒にいるときに、あの人のことを思い出しているのか」

『そんなふうに見える?それならどうして私と結婚しようと思ったの』

「きっと君は、この先、誰と一緒にいてもその人のことを思い出すだろう。だったら、君といるのが自分でもいいと思ったんだ。」

この本は3回読みました。初めて読んだのが、高校を卒業した10代の頃。それから、夫と結婚した20代の頃に読み返して、この連休に再び読み返してみました。30代になっても、何度読んでも、切なくて、悲しくて、優しくて、あたたかくて。文章だけなのに、大きく感情が揺さぶられます。やっぱり今読んでも、マイベストワンだなぁ。ずっと手元に置いておきたい1冊です。恋愛小説が読みたいなと思っている方には、是非!オススメです。ちなみに、この小説は、嵐の松潤と、有村架純さんが主演で映画化されているそうですが、私は、小説の世界観が好きなので怖くて観れていません。

 

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『感情と看護  人との関わりを職業とすることの意味』

この本は、看護師さん向けに書かれている本です。ですが、人との関わりを職業とする様々な職種の方に参考になる本かと思います。人と人との接触が不可欠であり、他人になんらかの感情変化を起こさなければならず、自分の感情も適切にコントロールしなければならない、そんな職業を感情労働というそうです。患者さんとのやり取りの中で、様々な感情が湧き出てきますが、それを、ただ抑圧するだけでなく、感情体験としてしっかりと見つめ向き合う事が、患者さんにとっても自分にとっても大事な事なのだと書かれていました。また、病いの捉え方として、単に生理的現象としての「病気」を診るのではなく、「病気」が、その人の人生の中で、どのような意味合いをもっているのか(きっとそれは人それぞれ違うのだと思いますが)、そこにどんな感情が伴っているのか。その辺りを捉えて行く事についても書かれていました。

 

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『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

先日、テニスの大阪なおみ選手が快挙を成し遂げました。彼女は、試合ごとにマスクを替え、そこに人種差別によって命を落とした方々の名前を記し、1人でも多くの人に、この事を知って欲しい。という強いメッセージを発信しました。私は、海外でどのような人種差別が根付いているのか無知で、知ろうとした事もなく、大阪なおみ選手の信念の強さに感銘し、この本を手に取りました。この本は、人種差別や貧富の差が日常に起こっている国の中学校に通う親子の日常を記したエッセイです。まだ読み途中ですが、「自分たちが正しいと集団で思い込むと、人間はクレージーになるからね」とか、「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいい事なんだと思う。」「知らない事は、知る時が来ればその人は無知ではなくなる。」とか。親子の会話の中に印象に残るセリフが沢山出てきます。無知な人には、知らせなきゃいけない事がたくさんあるんですって。私も、大阪なおみ選手のおかげで、ほんの少しですが無知では無くなりました。

 

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フィンセント・ファン・ゴッホの思い出』

ゴッホの弟で画商のテオの妻が、ゴッホとテオの間で交わされた膨大な書簡を整理し出版した、ゴッホの伝記です。私は、美術には疎くて、若い頃は美術館とか、あまり興味がありませんでした。それでも、1つだけ強く覚えているのは、中学生の時、祖父母が連れて行ってくれたオランダ旅行。そこで、ツアーに組み込まれていたゴッホ美術館。実際に見たゴッホの絵の数々は今でも脳裏に焼き付いています。本屋さんでフラフラしていたら、目に入って来て、そんな思い出を思い出し、手にとってみた訳であります。

 

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『それでも読書はやめられない 本読みの極意は守・破・離にあり』

タイトルにつられて買いました。「守・破・離」という言葉は、日本の茶道における考え方ですが、以前それを他の事に例え、当てはめて説明してくれていた方がいて、それは、カウンセリングの説明だったと思いますが、それが印象に残っていた私は、読書にもその考えは応用できるのか!と驚いて購入に至った訳であります。内容は、読書好きの著者の読書一代記。という感じで、著者の読書の変遷が描かれています。20代を過ぎてから本を読むようになった著者が、王道である「名作」の読書を経て、やがて「名著」に挑むようになり、いかにして敗退したか。しかしまた、そこで改めて開眼し、「あぁ、面白かった」という読書本来の自由で楽しい原点に戻ってくる事が出来た。そんな著者の読書の歴史が書かれています。この本を読んで、私の「あぁ、面白かった」と純粋に思える作品は何だったかなと考えた時、冒頭に書いた、『ナラタージュ』を思い出し、再読した経緯があります。

 

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自閉症の僕が飛び跳ねる理由』

自閉症の本はいくつか読みましたが、いわゆる教科書的な本よりも、発達障害を持つ本人が日々を綴ったの方が学びが多い気がします。その中でも、この本は少し珍しく、会話の出来ない重度と言われる自閉症の特徴を持つ著者が、13歳の時にパソコンを使って執筆した本です。少年時代を今正に過ごしている最中で、感じている事をリアルに書いてくれる本って中々無い気がします。

 

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西の魔女が死んだ

この本は、思い入れがある1冊です。ずっと手放さないで手元に置いておきたい本の1冊。確か映画化もされています。柔らかい文章で読みやすく優しい気持ちになれる小説です。学校へ行けなくなってしまった、中学生である主人公の女の子が、初夏に入る1ヶ月を、西の魔女と呼ばれる祖母の元で過ごすお話です。おばあちゃんの家は自然豊かな場所にあって、お家にある庭では、ネギや山椒、月桂樹、レタス、野苺など様々なものを作っています。そんな自然に触れながら、徐々に女の子は規則正しい生活リズムを取り戻していきます。特に、庭の野苺を収穫して、ジャムを作るシーンなんかが私のお気に入りです。この本を読んだのは、私がうつ状態で休職していた時期で、夫と同棲し始めた時でした。夜は中々寝ることができない代わりに、日中は過眠傾向で、しょっちゅう金縛りにあっていました。毎日昼過ぎまで寝ていて、横になってばかりの毎日でした。そんな時たまたま本屋さんで手にとったこの本を読んだのがきっかけで、何か心の中に変化が起こり、朝しっかり起きてみるようになり、近くの海まで運動がてら散歩したりするようになりました。生活のリズムを整えるきっかけをくれた本です。

 

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『子どもの心のコーチング』

子育ての本です。親の役割は何?から始まり、心を結ぶ聴き方・伝え方では、子どもから話を聴く技術について書いてあり、最終的には、親自身が幸せな人生を生きる事が子供の幸せの第1歩になると書かれています。私は、この本を子供が産まれて2歳くらいの時に読みました。面白いエピソードがあって、ちょうどその日は母に子どもを見ててもらい、私は喫茶店で読書をしていました。子供の話をいかに上手に聴くか。その話を聴くテクニックが書いてある章を読んでいました。その時、携帯電話がなって、お昼休み中の夫からでした。この頃の夫は、少年っぽさが残っている大人で、今本を読んで学んだ事を子供に試す前に、夫に試してみよう!と思った私は、本を片手に、「最近、何か特別な事はあった?言いたいけど言い伝い事とか、なんでも聴くよ?」と優しいトーンで会話を始めます。沈黙を駆使し相手に話だすきっかけを与えたり、相手の言葉を反復してあげたり、相手が話しやすい環境を本の通りに整えました。すると、夫から、「実は・・・、怒らないで聞いて欲しいんだけど・・・、、、」と、かなりの地雷を放りこまれました。今となっては、笑い話なので、書きますが、夫の口座に入っていた児童手当金10数万を個人的な事に使い込んでいたのです。せっかく話てくれたので、この本の通りに、責め立てずに、なぜそうなったのかをしっかりと考察して、次は絶対にやらない為にどうすればいいのかを一緒に考えましたよ。という事で、この本に書かれている聴く技術は、私のお墨付きです(笑)。

 

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まだまだ、書けますが、キリがないので(笑。ひとまず、

おしまい。