Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

カケラ〜2021年7月誕生日〜

こんにちは。1ヶ月振りの更新です。

今日は、祖母の誕生日です。おめでとうおばあちゃん。おじいちゃんと、おばあちゃんと、3人で暮らした1年が今では遠い昔のようです。認知症が少しずつ進行していくおじいちゃん、おじいちゃんが時々暴れると、その後涙して落ち込むおばあちゃん。色々ありましたね。そんな日は、夜のベランダのベンチに座りながら、アイスコーヒーで心を落ち着けながら、おばあちゃんのこれまでの人生の話を聞かせてくれましたね。今、私たちは、働き盛り真っ盛り、人によっては子育てに奮闘している年代で、コロナ時代、マスク時代を迎えていて、色々大変な事は多いけれど、おばあちゃんが生き抜いて来たあの時代も多くの困難があって、その思いは何歳になっても持ち続けているんだな。なんて思ったっけ。ふとそんな祖父祖母と暮らした頃を思い出しました。祖父は大正15年生まれで医師でした。数年前、老衰で亡くなりました。医師一筋の祖父でした。尊敬する医療の大先輩でした。祖母は健在です。

 

私は生まれてから1年間は(1歳の2度目の手術)を受けるまでは、主治医から屋外禁止令が出ていました。私には兄が2人いて、病院通いする際に、兄2人の面倒を祖父母がみていてくれたり、時に祖父が車を出して母が私のことを抱っこして病院まで連れて行ってくれたそうです。0歳から1歳までの入院の記憶はないけれど、3人の子供を育てながらの、私の入院・手術は、母を中心とした周りの人の支えによって成り立っていたのだと思います。祖母から何度も聞かされたその頃の思い出は、

「スパゲッティー状態の小さな体の◯っちゃんに、(おそらく、術後沢山の管という管に繋がれていたという意味)看護師さんが、バナナを食べさせようと持ってきて、食べさせてあげようとした時、◯っちゃんは、自分で食べるって、看護師さんの手からそれをもぎとって、管に繋がれた自分の手でしっかりとバナナを食べていた。面会はガラス越しでしか出来なかったけど、面会時間が終わって看護師さんがカーテンを閉めると聞こえてくる◯っちゃんの泣き声に、胸が締め付けられた。」でも、このバナナエピソードに祖母は、私の生命力を感じ、『この子は生きる。』と思ったそうです。このエピソードは耳がたこになるくらい何度も聞かされました。

 

おばあちゃん、お誕生日おめでとう!!

 

そして、今日は、私の35歳の誕生日です。

そう、私と祖母は同じ誕生日です。毎年思うのは、生きててよかった。危うく、母にとって、自分の親の誕生日と娘の命日が同じ日になるところだったし、祖母にとって自分の誕生日が孫の命日になるところだった。私の胸には、胸を開いた3回分の手術の傷痕やドレーンの跡がありますが、傷を見るたびに思うのは、手術の傷痕は沢山の人が私を助けようとしてくれた証です。

 

そして、34歳最後の半年は、崩れるように体調を崩し、入院もし、ボロボロでした。13歳の時に心臓の手術をして手術の合併症で声帯が麻痺した私は、その後なんだかんだで、理学療法士になるという自分の夢・使命を追いかけながら、自分の身体や体力のことも知っていきました。手術とリハビリで声を取り戻し、自分の身体のこともしっかりと知れ、自分の身体を自分のモノとしてしっかりと認識出来るように、操れるようになったのは、20歳過ぎてからだったと思います。それが、今年血尿とともに一瞬にして崩れてしまいました。自分の身体がどうなってしまっているのか分からなくなりました。自分の身体の事を自分の言葉で説明できなくなりました。入院して、退院して。喘息が治らなくなって、咳をしすぎて骨にヒビが入って。突発的な高熱を繰り返して。病院受診を繰り返す日々。1つ崩れると、芋づる式に色々と調子が悪くなるんですね。でも、そんな不調にも、やっと明るい光が差し込んで来た今日この頃。先生とも何度も話して、やっと自分の身体のこと、これから何に気をつけて生活すればいいのか、そんなに不安にならなくてもいいと言う事。少しずつ、自分の身体のことが、理解できてきて来ました。熱の原因も分かったし、やっと負のスパイラルから抜けられそうな兆しです♡ 誕生日にギリギリセーフ!

 

ありがとう。20歳からの10年間を頑張ってくれた私の身体。

こんにちは。35歳の新しい自分の身体。これから、うまく付き合っていこうね。よろしく頼むね。

 

大動脈弓離断症で生まれた、子供達、その親御さん、大人になっていっている若者の皆さん。今年も私は生きています。35歳になりました。色々ありましたが、心臓は元気に動いているし、笑って生きています。そして、ブログを通じて私は2人の同じ病気で成人された方と出会いました。皆それぞれ、その人らしく毎日を暮らしているそうです。これから、どんどん、大人になっていく人達が増えるでしょう。将来に対する不安はあると思いますが、皆んなで前に進めたらいいなと思います。

 

今年1年、私を治療・看護してくた先生方や看護師さん心理士さん。

心臓のY先生、腎臓内科の入院中に担当して下さったK先生、同じく研修医の先生、外来でこれからの私を担当してくれるU先生、喘息を診てくれている呼吸器内科のS先生、バストバンドを処方してくれた整形外科のK先生、耳鼻咽喉科のY先生。そしてずっと見守ってくれている精神科のK先生。ありがとうございます。今年はたくさんの医療従事者の方に自分の身体・心を診てもらいました。皆さんから頂いた、医療や、知識や、思いや、スピリッツや、その他色々。たくさんの人から頂いた“カケラ”で私は出来ているのかななんて思います。そしてイチ患者として体験した思いを大切にして、皆さんが私にくれた医療のカケラや思いを大切にして、理学療法士として、病気や怪我や老いと向き合って生きていく人達に寄り添うことで、感謝の気持ちを返していけたらいいなと思います。

 

まずは、元気にならなくちゃね ♬

私なりの健康な状態に。

 

最後に、最近の私のネイルです。

そろそろ、雨が止んで虹が出てくる頃かなと思って。

虹ネイルです。

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おしまい。