Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

13歳③〜心エコー検査〜

 

13歳の続きです。

小児から通院する子供たちが大人へ移行する過程で、周囲の大人達がその内面・外面の変化に心を寄せて、大人になりゆく女の子達が安心して、病院に通えるようになるよう、願いを込めて。何かの参考になればいいなと思います。なんの話?という方は、こちらからどうぞ。

 

13歳 ①

13歳 ② レントゲン

クリスマスカテーテル (12歳)

  

良い思い出。

 赤ちゃんの頃から、20歳過ぎまで私の心電図を撮ってくれ、心エコーの際には検査者(医師)が来る前に、準備を手伝ってくれた女性技師さんのお話です。私の病院では、小児心電図やエコー検査のオーダーが出ると、大人とは別の「小児心電図室」という部屋で検査を受けます。ソバージュのロングヘアが印象的なその技師さんは、この部屋の主で、お医者さん達からも一目置かれる存在でした。(そのように見えました)。検査室の扉には、まだ初期の頃のレトロなミッキーとミニーちゃんの大きなポスターが貼ってあったり、検査室のベッドの横には名探偵コナンのキャラクター達が水着で海水浴をしているポスターが貼ってあるなど、部屋のインテリアにもこだわっていて、大学病院の中でも、この検査室は、異彩を放っていました。その分、病院を感じさせない暖かい安心感がありました。

 

心エコー検査。

心エコー検査は、上半身裸になって、超音波が出るプローブと呼ばれる部分を直接体に当てて検査をします。すると、モニターにエコー像が写ります。プローブには滑りやすい様に、ジェルをつけるので、少し冷たいです。エコー検査は、ジェルがひやっと冷たくて苦手だという人もいるし、プローブを押し付けられる感じが痛くて苦手だという人もいます。そして、上半身裸にならなければいけないし、心臓がある胸もと辺りを検査されるのが恥ずかしい。という方もいますね。検査時間もある程度かかります。中には、「もう慣れっこで、恥じらいなんていちいち気にしてない!」という方もいます。こちらは、赤ちゃんの時から通院してきた、患者のプロですからね♡  でも、嫌だと思ったり、苦手だと思う事は、悪い事ではないし、そういう方も沢山もいると思います。

 

私の病院では、小児心臓のエコー検査は、先ほどご紹介した小児心電図室で行われます。検査は、小児科のお医者さんが行ってくれます。私は、女医さんに当たった事は無いので、全部男性のお医者さんでした。けれど私は、エコー検査が嫌だなと思ったことはほとんどなくて、不快な思いをした事もありません。それは、この部屋の主である、女性技師さんの細やかな気遣いと、カーテン越しですが、いつもの心電図のお姉さん(技師さん)が同じ部屋にいてくれるという、安心感のおかげだったのだと思います。それに気づいたのは、その技師さんが退職された後でしたが・・・。

 

技師さんの細やかな心遣い。

 エコー検査の場合も、この女性技師さんが検査のベッドまで案内してくれました。

「〇っちゃん、どうぞ~。」

枕元にはいつもバスタオルを1枚用意してくれています。

「検査は先生がするから、服と下着を取って、上半身裸になって、ベッドに仰向けに寝て待っててね。」

「服を脱いだら、バスタオルをかけて待っててね。」

「私はあっちにいるから何かあったら声をかけてね。」

「終わったらまた来るね〜。」

一通りの流れを説明してくれて、こちらが服を脱ぐ前にカーテンを閉めてその場から離れてくれます。私は言われた通りに、服を脱いで、素肌の上からバスタオルをかぶってベッドに仰向けになり、先生が来るのを待ちます。検査の時はどちらにせよ、ずらされてしまうバスタオルですが、待っている間にかけておける、この1枚があることによって、安心感がグッと上がります。当たり前のことかもしれないけれど、この当たり前の配慮を、大人になりかけている子供にきちんとしてくれる所が、良かったのだと思います。

 

技師さんが退職されてから・・

 直近で心エコー検査をしたのは、2年程前でした。定期検査の診察で、主治医から、いつもより心雑音が強く聞こえると指摘され、急遽心エコーをとる事となりました。(精査の結果問題はありませんでした!)。予定外の当日検査ではありましたが、特に緊張も、検査が嫌だな〜と思ったりもせずに、検査室へ向かいました。今日キレイな(着古して無い)下着着てたっけなぁ〜とか、ムダ毛処理ちゃんと出来てるかな〜とか、余計な事は考えました。予定外の検査だったので笑。あるある〜分かる分かる〜♪ と共感して頂けたら嬉しいです。

 

検査室は以前と同じ部屋。でも、小さい頃から成人までお世話になったあの技師さんはもういません。検査室に着くと、すぐに名前を呼ばれて、男性のお医者さんが自ら検査台(ベッド)まで案内してくれます。カーテンをひくと、ベッドとエコー本体のモニターの機械がギリギリ入るくらいの狭い空間で、ベッドのすぐ脇に先生の椅子が置いてあります。「どうぞ」と言われ、私がベッドに腰掛け、ベッドの真横に先生も腰掛けます。優しそうな先生でした。小児科の先生って優しい雰囲気の人多いですよね。

 

名前や生年月日を確認された後、

「上半身裸になってベッドに寝て下さい。」

と言われます。いつもの流れです。

「はい。」

と答え、服に手をかけます。

そこで、気づきます・・・。あれっ?

『先生!着替える時席外してくれないのかしら笑?』(こころの声)

 

先生は、モニターの画面を見て、機械の電源を入れたり設定をしたりしています。3秒間熱い熱視線を送り、無言で訴えかけてみます。が、思い届かず笑。まあいいか、服を脱ぎ始めます。こちらを向いていないとはいえ、真正面1メートルくらいの距離に先生がいます。相手医者だし、30も過ぎて、今更裸ごときでキャーキャー言う年齢でもありません。けれど少しは、恥ずかしいなぁと私も思うのです。服を脱ぐくらいならまだ良いですが、ブラを外している最中の姿ってなんだか滑稽で、他人に見られたくない(苦笑)。先生は無言でモニターを見つめていて、決してこちらを振り返ったりはしません。その沈黙が、逆に気まずかったりします笑。全部脱いでベッドに仰向けになりますが、隠すバスタオルなんて置いていないし、検査が始まるまでの賞味1分程、目をつぶってただただ検査が始まるのを待っていました。検査中は、時折会話も弾み、私が緊張しないよう和やかな雰囲気を作って頂けたので、それからは恥ずかしくはありませんでした。検査は慣れていますし♪ 先生は、ちょっと配慮に欠けただけで、多分、女性の細やかな気持ちに気づけなかっただけだと思います。それ以外はとてもいい先生でした。フォローするわけじゃないけど笑。

 

気付いたこと。

 

 何はともあれ、この日改めて気づきました。

あの、女性技師さんの配慮が、当たり前のように見えて、

100点満点の対応だったんだな!と。

女性同士だから、気づけることも多々あったのかもしれませんね。

 

着替える最中は席を外す。

検査開始まで胸元を隠しておけるように、

検査終了後サッと胸元を隠せるように、

バスタオルを置いておく。(寒さ対策にもなりますしね。)

同じ部屋に女性がいる。(看護師さんでもいいですね!)

 

色々と病院側の都合等々、あると思いますが、

女性技師さんのさりげない素晴らしい配慮に。

感謝と敬意の気持ちを込めて、

嬉しかった対応として、ここに、記します。

 

子供も大人もどんな人も、安心して検査が受けられますように。

 

読んで頂いて、ありうがとうございました!

 

おしまい。