Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

先天性心疾患と妊娠・出産 ②~妊娠から出産までの流れ~

今日は、妊娠が分かってから産むまでの経過を書いてみたいと思います。

 

妊娠検査薬で陽性がでてから

  まず行ったのは、近所の産婦人科クリニックでした。そこで、胎嚢と呼ばれる赤ちゃんの袋みたいなものが確認できました。そこから何回目かの受診で赤ちゃんの心拍が確認出来ました。一般的には、そこから産む病院や助産院等を探していくのだと思いますが、私がまず行ったところは、いつも心臓を診てくれている大学病院。そこで、主治医の先生に妊娠した事を報告し、今後の相談をさせて頂きました。

 

産む病院の選択

まず先生と話し合ったのは、どの病院で産むか。もちろん、通院している大学病院で産む事も出来ます。ただ、その時住んでいた自宅から病院までの距離が少し遠く(電車で1時間半以上)、大きなお腹になってから通う大変さや、陣痛が来てから病院に向かう時間などを考えると、他の病院で産む事も選択肢に入れてもいいと先生から説明を受けました。

 

病院選びの条件としては、

① 先天性心疾患を診れる小児科の先生がいる事

② 小児科と産科でしっかりと連携をとっている事

NICUがある事 (産まれた子に心疾患があった場合に対応出来るから)

 

こんな感じだったと思います。先生は、私が住んでいる地域の病院に紹介状を書いてもいいと提案もしてくれました。私は悩みました。1人じゃどちらか決めきれずに、出産の先輩である、母や義母に相談をしました。すると、2人の答えは一緒で、

「主治医がいる大学病院で産んで欲しい。」

でした。理由は、「あなたが心配だから」。産まれてからこれまでの、手術や検査の記録が全てあって、主治医の先生もいて、設備も整っている、この病院で産んで欲しい。と、そういう事でした。2人の母にそう言われて、確かにそうだな。と私も思いました。それに、もし産まれてくる子供に心疾患があったら、やっぱり自分と同じ病院で診てもらいたいし、もし、出産に際して、自分の身に何かがあったとしても、今まで何度も命を助けてくれたこの病院なら、安心して身を任せられる。病院に対する信頼感がある。赤ちゃんの頃からずっと通っている病院。愛着のある病院。人生の節目である出産。そのんな思いで、馴染みのある大学病院で出産する事に決めました。

 

出産までの流れ

 

「この病院で産ませて下さい。」と主治医にお願いすると、出産までの流れを説明してくれました。説明された内容と、実際にどんな流れだったのかを思い出してざっと書き出してみます。

 

最初に説明された事

◯ 出産までは、小児科(心臓外来)と産科両方でフォローしていく。

◯ 特に、心臓への負荷が高まる妊娠後期は注意深く観察していく。

◯ お腹の中の赤ちゃんには、胎児心エコーを行い、出産前に心臓に異常がないか検査をする。

◯ 最後まで問題なければ自然分娩が可能。

 

実際の流れ

◯ 妊娠20週目くらいまでは、近所の産婦人科クリニックの検診で診てもらいました。その間、月1回の頻度で大学病院に通い、心臓の状態を確認してもらいました。

◯ (息子は11月生まれ)7月頃から、大学病院の産科に移りました。受診は月2回。産科での検診・診察の後、必ず小児科の外来へ寄るように言われ、月2回の頻度で、心臓の状態を確認してもらいました。

◯ 妊娠後期は、産科外来とともに、週1回の頻度で心臓の状態を確認してもらいました。

◯ 途中、妊娠糖尿病や、切迫早産など、産科的なトラブルはありましたが、心不全の悪化はなく、40週と1日で自然分娩にて出産しました。陣痛開始から分娩までは心電図モニターをつけていました。途中、心臓の主治医も駆けつけて下さり、様子を覗きにきてくれました。

◯出産後、新生児室にて、私の心臓の主治医が、赤ちゃんの心音に異常がないか確認しに来てくれました。

 

妊娠・出産の状況は人それぞれで、心臓の状態、環境、色々な要因があると思います。なので、参考にならないかもしれないけど、こんな一例もあると、誰かの参考になればいいなと思って書きました。先天性心疾患と妊娠・出産で一番大事な事は、産科の先生だけでなく、先天性心疾患がきちんと診れる先生にも診察をしてもらって、どのようなお産にするか相談する事だと思います。