こんにちは。長い梅雨が明けて、毎日暑いですね。
我が家のピカチュウは梅雨バージョンから、夏バージョンに衣替えです。
さて、私が息子を妊娠したのは、28歳の時でした。妊娠出産は、デリケートな問題だと思います。先天性心疾患の女性の中でも、妊娠が可能な方もいれば難しい方もいます。だから、この問題を書いていいのか少し悩みました。でも、先頃、産めない側の風景を書いて下さったあるブログを読みました。産めない側の心情がとてもよく描かれていました。それを読んで、私は、私の経験を書かせて頂こうと思いました。
皆さん、ご自身に合う方を読んで頂ければと思います。
では、書いていきます。
病気と妊娠・出産について考え始めた時期
将来の、妊娠・出産・子への遺伝などについて、考え始めたのは、高校を卒業する辺りでした。ネットを使って調べたりしました。大動脈弓離断症での妊娠・出産例は見つかりませんでしたが、似たような経過を辿るといわれている大動脈狭窄症での妊娠・出産例はあるという事を知りました。そして、子供が先天性心疾患になる確率は一般に比べて少しあがることも分かりました。
自分から、主治医の先生に、初めて妊娠・出産の事を質問したのは、20歳前後の時であったと思います。そして、26歳の時、主治医の先生に結婚したことを報告しました。すると、今度は先生の方から、
「子供は考えていますか?」
という切り出しで、妊娠・出産・子への遺伝について、もう1度説明がありました。
先生からの説明
妊娠・出産は可能です。妊娠中、特に、妊娠後期は心臓にかかる負担が大きくなります。なので、妊娠・出産は小児科(心臓)と産科でしっかりと連携をとる必要があります。また、子供に心臓疾患が遺伝する可能性も一般の確率より僅かながら上がります。なので、妊娠した際は、すぐに教えてください。その時は、しっかりとサポートします。
という内容でした。“妊娠・出産について” 特に若い年齢の方は、中々聞き辛い事かもしれません。しかし、気になった時が聞きどきかとも思います。「中学生なのに、高校生なのに、こんな事聞くのは変かな?」と悩む方もいるかもしれません。でも、大事な事です。恥ずかしい事ではないし、知っておくべき自分の身体の事。気になったタイミングで親に相談してみたり、先生に聞いてみたりして、良いのかなと私は思います。
子供への遺伝について
一般的には、先天性心疾患の子供が生まれるのは、100人に1人、つまり1%の確率と言われています。親が先天性心疾患の場合、私の記憶が正しければ、この確率は3〜5%に上がるそうです(親が男性の場合はもう少し確率は低いそうです)。この確率をどう捉えるのか・・。当時の私は、そんなに悪いものとして、捉えていませんでした。
そして、もし自分の子が先天性心疾患という運命を背負って生まれて来たとしたら、それは、私が一番の理解者になってあげられる。と思っていました。検診や、手術や、運動制限。色々な事を乗り越えていかなければならないけれど、それはそれで、中身の濃い、色々な景色が見れる、色彩豊かな人生を歩める事を。病気があっても、笑ったり、喜んだり、出来る事を。私は知っています。だから、もし、私の病気が遺伝して、先天性心疾患の子供が産まれて来たとしても、それが不幸な事であるとは思っていませんでした。男の子が生まれるか、女の子が生まれるか、先天性心疾患の子が生まれるか。そんな感じで捉えていました。
最初からそう思えていた訳ではなくて、病気と妊娠を考え出え始めた10代の頃から、色々悩んだり、たくさん考えたりを経て・・です。色々な考え、捉え方、あると思います。
人生何が起こるかは分からない
そんな、私のもとに産まれて来た息子の心臓は、健康でした。しかし、心臓は健康でしたが、自閉スペクトラム症という特徴を持って産まれてきました。散々、心臓の事を考えてきたのは何だったのか・・・(遠い目)。
「そっちかーーい!(笑)」
と心の中で、思わずつっこんでしまいました。
私は、発達障害の経験はないし、知識もありません。それでも、母として一番のよき理解者になってあげたいから、そうなれるように、息子と一緒に成長中です。人生何が起こるかは、本当に誰にも分からないんですね。先天性心疾患児の親だって、発達障害児の親だって、疾患のない子の親だって、最初から完璧な親なんていないでしょうから、生まれてきた赤ちゃんと一緒に、成長していければ良いのかもしれないな。と思います。
つづく。