Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

私と声 ⑮ 〜(BIOPEX)手術前夜〜

こんにちは。

今日は、入院から手術前夜までのお話しを書きたいと思います。

 

入院当日から手術まで

 

私の受けた、声帯の手術(リン酸カルシウム骨ペースト注入術 BIOPEX)は、通常手術前日や当日に入院すれば良いのですが、私の場合は、喘息の発作が起こる事があった為、体調を整える目的で手術の2−3日前から早めに入院しました。

 

入院当日は、母と病院に行き、しばらく母も病室に滞在してくれました。母は、13歳の入院の時、毎日毎日、ほぼ同じ時間に面会に来てくれました。家から病院までは約1時間。兄2人もいる中で、毎日来てくれるのってすごい事だと思います。でも、とても大変な事だと思います。だから、今回は、自分から、

「手術の当日と退院日だけ来てくれれば大丈夫だよ。毎日来るの大変だから。」

と言ったのを覚えています。

 

(毎日面会に来てくれる事、とても嬉しいです。でも、一番は母がダウンせずいれる事だと思います。今、病院付き添いの皆様、無理なさらず、自分の体調を崩さない範囲でお子さんに寄り添ってほしいなと思います。看護師さん達もいます。時々は、自分の身体を休めてあげて下さい。今は、コロナの面会時間短縮で、思うように寄り添えない事が逆に悩みかもしれませんが・・・。)

 

手術当日までの時間は、読書をしたり、クラスメイトがデザートの差し入れを一杯持って会いに来てくれたりして、のんびり過ごしていました。

 

手術前夜

 

手術前日。夕食を食べ終わって、夜の7時から8時位だったでしょうか。外来の診察でもお世話になり、手術の執刀もしてくれる、S先生が、病室に来てくれました。

「今からちょっと診察しても良い?」

と、病棟内にある処置室に案内されて、手術前、最後のファイバースコープでの検査です。ファイバースコープとは、柔軟性のある細長い管を鼻の穴から入れて、その先についているレンズから、声帯や咽頭の様子を診る検査です。鼻から管を入れた状態で、色んな高さの声を発声しながら声帯の動きを診るので、結構辛いです。この検査を少しでも苦痛なく受けるコツは、息を止めない事。吸ってー、はいてー、とゆっくりと落ち着いて呼吸を止めないようにした方が、オエっと嗚咽が出て苦しくなることが少ないです。人にもよると思いますが。

 

そして、先生から再度手術の説明と、私への意思確認がありました。

先生が、外来の時から一番心配してくれていたのは、

『私がどのくらいの自覚的な改善を望んでいるかと、手術の結果、思い描いているだけの改善が得られるのか。』

という事でした。改善はすると思うけど、麻痺した声帯が復活するわけでは無いから、声帯麻痺になる以前の、声の質や、出しやすさを想像していると、手術の結果に物足りなさを感じる可能性もある。という事を、最後まで丁寧に落ち着いた口調で説明して下さり、それを納得した上で手術をしたいのかどうか。私の意見を尊重してくれました。

 

手術前夜に、再度声帯の様子を丁寧に診察してくれた事。

手術の内容も、その結果についても、充分に説明してくれた事。

私の意思を確認してくれた事。

執刀医の先生と手術前にしっかりと話す時間が持てた事。

 

そんな感じで、私は納得し、落ち着いた気持ちで、スッキリとした気持ちで、手術前夜を過ごす事が出来ました。やっぱり、手術前夜の気持ちって大事ですね。誰かと話す事って大事ですね。

 

こちらの手術前夜とは、また違う心持ちで過ごせた夜でした。

私と声②~ (人工血管置換術) 手術前夜~

 

つづく。