手術当日。
両親に子供を預け、会社を休んでくれた夫と一緒に病院へ向かいます。
いつもは、電車で通院していますが、この日ばかりは車を出してもらいました。
私の心境としては、特に緊張などもしておらず、親知らずを抜きに行く。くらいの感覚だったと記憶しています。
手術は午前中。子供を預けて夫と2人になれるなんて、滅多にないので、帰り掛けに美味しいお昼でも食べてから帰ろうかな。なんて、ウキウキプラン♪ をこの時は考えていました。
病院に到着。
受付を済ませ、外来手術室へ向かいます。
夫と手術待合室でお別れし、私はロッカーで手術着に着替えます。
手術室に入るのは、19歳の声帯の手術以来か・・・。
痛いのは局所麻酔の注射だけかな。なんて思いながら、リラックスして手術室に入る私。手術室に入ると、先生1人と看護師さん1人が迎えてくれます。
こんな小規模な手術は初めてです。
2人とも面白い方で、緊張しないように楽しい雰囲気を作って下さいました。
まずは点滴。これが、中々とれず、3回目の正直で成功!
今回の手術の痛みで、一番の山場はコレでした。
点滴がとれると、
『ちょっと眠くなる薬使う?』
と先生。全然緊張していない私は、
「いいです。」と答えます。
『え!?』と先生。
ここで、私は空気を読み。というのも、
患者さんが寝ていた方が先生も余計な気を遣わず手術出来るかな。と思って、
ギンギンに起きていたら先生に気を使わせちゃって申し訳ないかな。と思って、
「やっぱり寝たいです!眠らせてください。」
と言い直します。
最近気づいたんです。
私は、余計な気を使いすぎるなって(笑。
この時は、結局この決断が後の大変さを引き起こします。
手術室に入ってから30分程度で手術は終わりました。
点滴からの鎮静剤?で、すっかり眠らされた私には、本当にあっと言う間の出来事でした。途中、痛くも痒くもなく、親知らずを抜くのより簡単に終わりました。
『大丈夫?終わりましたよ。』
と先生に言われ、起き上がる私。
少しフラフラしながらも、先生と看護師さんにお礼を告げ、ロッカーで服を着替え、手術室を後にします。夫につかまり、ぼーっとしながらも、なんとか目を開き、エレベーターまで歩き出しましたが、数メートル進んだところで、崩れ落ちる様にに地べたに座り込む私。
『大丈夫?』
心配そうな顔で夫が覗き込みます。
「だめだ。眠すぎて・・・。意識がボーっとする。気持ち悪い・・・。」
手術室まで戻り、事情を夫が説明すると、先生が出てきて、
『ごめんね、鎮静いれすぎちゃったかな。ちょっと休んで行って。』
と、案内してくれたのはさっきのオペ室。
(鎮静の影響なのか!やっぱり、眠らせてなんて言わなきゃ良かった。)
『もう、ここ使う予定ないから、こんなベッドで悪いけど、落ち着くまで休んでから帰ってね。』
と、最後まで優しい先生でした♬
手術室で、休むなんて。なんというか、、貴重(笑)
と思いながら、天井を見上げて撮った写真が、こちらです↓
30分くらい休んでから、なんとか歩けるくらいまで意識を取り戻した私は、看護師さんに挨拶し、今度こそエレベーターへ向かいます。まだ気持ち悪さとだるさはあって、歩くのがやっと。出来ればそのまま横になっていたかったのですが、いつまでも手術室をお借りするのも申し訳ないので、頑張って出て来た感じです。
簡単な手術とはいっても、骨に巻いていたワイヤーを取った訳で、身体にはこんなに負担がかかるのか。と思いました。
そして、外来で入院を勧めてくれた看護師さんの顔が浮かび、
(あぁ、これは、手術終わったら、ストレッチャーでそのまま病室運ばれて、ベッドで休んだ方が楽だろうな・・・。)
と、看護師さんのアドバイスが今更ながら身に沁みました。
わがままを通してもらったのは私なので、この気持ち悪さと、全身のだるさと、疲労感に耐えますけれども。
車の助手席を、めいっぱい倒して、寝ながら家路に向かいます。
夫とデート気分で外食するなんて、浅はかな考えでした。
本当は夕方前には息子を引き取りに行く予定でしたが、心配した母が、
「夜ごはん食べ終わるまで、○○君は預かるから、一旦自分の家に帰って夜まで休んでなさい。」
と優しい言葉をかけてくれました。
そして、この日は、夜まで、全身のひどい疲労感とだるさが続き、ベッドにぐったりと横になっていました。
簡単な手術を完全に舐めてかかっていた私。
色々、反省しました・・・。
沢山手術を経験していたから、変な自信から、私はこれしきの事大丈夫。と、
ちょっと調子に乗っていたのかもしれません。(笑)
反省、反省・・・。
でも、まぁ、次の日から元気になったし、怖い手術では無かったですよ!
ちなみに、手術の傷跡は、元々あった手術跡の上にほんの数センチの細い線。
私は全然気にならなかったです。
参考までに。
その後は、全く痛くなることもなく、快適に生活できています。
もし、胸骨ワイヤーが痛くなってしまった人がいたら、無理せずに、主治医に相談してみるといいかもしれません。
おしまい。