Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

胸骨ワイヤーをとった話 ①~手術に至るまで~

3年前の今頃の写真。↓

(なぜ、この写真が撮れたのかは、後程・・・。)

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2017年3月、私は身体の中に入っている胸骨ワイヤーを取り除く手術を行いました。

その名も『胸骨ワイヤー抜去術』。

手術といっても、命に関わるような大したものではありません。開胸手術をした際に、身体の中に入れた、胸骨をとめているワイヤーを取り除く手術です。

 

大人になってから、ワイヤーが飛び出て来た。 

 13歳の手術から10年以上問題なかったワイヤーですが、20台も後半に差し掛かる頃、胸骨の一番下を止めている1つのワイヤーが徐々に皮膚表面に突出してきました。多くの人が、生涯ワイヤーを抜去しなくても問題ないらしいのですが、私だけでなく、時々こういう例もあるそうです。

 

胸骨の下の方で、枝豆1粒大くらいの膨らみがボコッと飛び出てきて、

押すと少しの痛みを伴います。生活に大きな支障はありません。だから、少し気になりつつも、2年程は放置をしていました。

(赤くなっていたり、何もしなくても痛かったりする場合は、炎症が起こっている可能性があるので、すぐに相談した方が良いと思います。)

 

だけど、地味に困る事が1つ。

 下着問題。ブラの左右のカップが合わさる真ん中辺りが、ちょうど飛び出ている胸骨ワイヤーの部分と重なってしまうため、下着によっては、その部分が圧迫されて、じんわり痛くなってしまう事。ノンワイヤーのブラとか、なるべく圧迫感が少なそうな素材を選んでいました。毎日の事だから、少し困ります。というか、余計な所に神経を使うのが面倒でした。そんな中、救世主的に発売されたのが、UNIQLOのブラトップ。あれは、柔らかい素材なので、胸骨に優しかった♡

 

産後の悩み

 そんな感じでうまく付き合っていましたが、子供を産んだ後、ワイヤーの突出が少し大きくなって来ました。そして、1、2歳から、やんちゃで元気な息子は、ママがソファーで寝そべっていようものなら、容赦なく胸元にダイブしてきます。助走を付けた体当たりダイブは、ワイヤー部にぶつかると、「ひいぃ!」と声が出るくらいの痛みを伴います。この頃から、痛みも少し強くなってきて、もはやブラトップしか着たくないくらいになっていました。炎症でも起こしたら大変だと思い、私は、主治医に相談する事を決めました。

 

定期健診の外来にて

 主治医にワイヤーが飛び出してきて痛い事を相談します。

レントゲンで確認してみると、確かに、数個のワイヤーの内、その1つだけが飛び出しているのが確認出来ました。

「これは、簡単な手術で抜去する事が出来きますよ。もしやるなら、大人の心臓血管外科がやってくれるから、一度診察にかかって、説明を受けてみたら?」

と先生。その場で、大人の心臓血管外科の診察予約と、紹介文を書いてくれます。

(ちなみに、私の病院は大人になっても小児科の先生が診察してくれます。)

 

心臓血管外科外来にて

  初診外来で、相談にのってくれた先生は、眼鏡をかけた真面目そうな助教授の先生でした。私が聞きたかった事は、

〇 日帰りなのか、入院なのか。入院するとしたら何日か。

〇 術後は消毒や抜糸などで通院が必要なのか。

〇 費用はどのくらいするのか。

なるべく仕事を休まずにやりたかったのと、まだ子供が2歳だったので、どのくらいの日数がかかるのかも重要でした。費用に関しては、10万以下ならやろうかなぁ。なんて思っていました。

 

『こんな手術は簡単ですよ~。日帰りで全然出来るし、この部屋でも出来るくらい。糸はとけるのを使えばいいし、術後は2週間後くらいに1度見せに来てくれれば大丈夫。仕事もすぐに復帰できるよ。』

と先生。この部屋で出来るっていうのは、さすがに冗談でしょうけど・・。

費用も思ったよりもかかりませんでした。

 

「次回までに、やるかやらないかと、やるとしたら、日程を調整できるように考えてきますね。」と先生に告げ、診察は終了です。

 

看護師さん達が大慌て?

 次の外来で、手術を希望する旨と、夫と両親の予定(子供を預ける為)を先生に伝え、手術室の予定を照らし合わせて、外来日帰りで行う手術日を決めました。

『帰りに、看護師に当日の説明を受けてから帰ってね。』と先生。

診察が終わり、看護師さんの元へ行くと、なにやら様子がおかしい看護師さん達。数人の看護師さん達が何やらこそこそとザワついています。

1人の看護師さんがやって来て、

『えっと、日帰り?って言われたんですか。この手術は皆さん、普通は1泊の入院で行う手術なんです。術後の痛みとか、色々、心配だと思うので入院なさってはいかがですか?』と。

どうやら、『日帰りで出来るよ!』って言っちゃったのは先生の暴走らしく、通常は1泊コースの手術らしいのです。しかし、子供の事や仕事の事もあるので、入院となると、また持ち帰って色々調整し直さなければいけないし、費用もかさむし(笑)、

「先生には大丈夫って言われました。子供もいるので、手術当日は車で帰って、ちゃんと安静にしているので、なんとか日帰りでお願い出来ないでしょうか。」

とわがままを言ってみます。

 

少しの時間待たされ、看護師さんが実際に執刀してくれる先生に確認をとってくれたり、色々してくれて、なんとか日帰りでの手術で日程を組んでくれました。看護師さんから、「あくまで特例です。術後に感染の所見とか、血圧変動とか、ちょっとでも心配な事があったら、ちゃんと病院に連絡して下さいね。それを守っていただければ、日帰りで大丈夫です。」と看護師さん。

 

わがまま言ってすみません。ありがとう。

後に、入院した方がいい。と言ってくれた看護師さんの言葉が、身に染みる時が来るのですが・・・(笑)

プロのアドバイスは聞くべきですね ♬

 

手術当日。へつづく。