あけましておめでとうございます。
新年1発目の記事が、この話題でいいのかな。なんて思いましたが、まとまった時間がある時にしか書けなかったので、お正月とかそういうの気にせずに、読んで頂ければと思います。
今回、なんでこの事を書こうと思ったのか。
少し、説明させて下さい。
ブログを書き始めた頃から、いつかこの事についても触れた方が良いかなと思っていました。けれど、やはり性の話ってタブーな感じがあるし、書くのも照れるし、色々あるし、何度か書き始めながらも挫折し、後回し後回しになっていました。
でも、先日ツイッターで、ある先天性心疾患の大人の方がそういう性に関することは誰も教えてくれないし、聞けないよね。という話をしていて、それに色々な方が共感していて。
そんな事があったので、
やっぱりちゃんと書いてみようと思います。
上手く書けるか分からないけど。
先天性心疾患。
心臓や肺に病があり、運動制限もあって、学校の体育なども見学する種目があったり、運動部への入部が禁止されていたり、とにかく、無理はするなと言われて、子供時代を過ごした私達。
日常の困りごとは、基本的には親や主治医に相談すると思います。でも、大人になっていく過程で、だんだんと、親や主治医には、相談しにくい事も出てきます。
特に恋愛や性に関しては。
先天性心疾患をもつ私達は、年頃になり、好きな人が出来たり、周りに異性と付き合う人が出てきたりして、付き合うその先にセックスというものがあるんだと、だんだんと、ぼんやり、知っていくと思います。
そして、皆が一瞬戸惑う問題なのかと思います。
「激しい運動は禁止されてるけど、私の心臓はセックスってしてもいいのかな…」
って。
お医者さんには聞きづらいですよね。
私は、医師ではないし、皆さんの個々の心臓の状態は分かりません。私は、チアノーゼも無いし、ワーファリンも飲んで無いし、激しい運動以外は普通に日常生活を送れています。
ただ、私のカルテには心不全と書かれていて、片方の横隔膜は常に挙上していて機能していないので、肺機能検査では全ての数値が基準値を下回ります。疲れ易いし、坂道を歩いたり、自転車を漕いだりすると、すぐに心拍数が上がります。
不整脈があったり、薬を飲んでいるなど、もっと悩むべきポイントが沢山ある方もいらっしゃると思います。自分が体験してきた事や学んできた知識からしか書けないから、皆さんの参考にならなかったらごめんなさい。でも、誰かの参考にはなるかもしれない。と思って、書いていきます。
では、書きますね。
私の考える私が話せる性の話。
今時の若者はどのタイミングでどんな性教育を受けているのでしょうか。
私が高校生だった頃は、学校に産婦人科医の女医さんが来て、体育館にみんなが集められて、コンドームの使い方とか習いました。その女医さんは、加藤タカさんと知り合いだって自慢していました。そして、今ここにいる女子はしっかりと避妊の知識がついたけれど、他校の男とやる時は、その人が正しいコンドームのつけ方を知らないかもしれないから、女子がつけてあげなさい。とまで言っていました。高2くらいだったかなぁ。
結構実践的な性教育ですね。
他にも、家庭科の授業で、リボ払いでローン地獄に陥った人の末路とか、DV男にはまってしまいセックスを強要され続けて落ちぶれていく女の子の話とか、そういう実話を沢山聴かされました。もちろん、料理とか裁縫とか、ちゃんとした家庭科らしい授業もあったけど、そっちの方が印象に残ってます(笑)この先の人生で、自分を守る為に必要な知識を教えたいと思ってくれていた家庭科の先生。いい先生だったな。
でもね、
セックスが心臓にどれだけの負担になるのか。とか、
心疾患の持病がある人がセックスをする際の注意点。とか、
そもそも、心疾患がある人がセックスをしてもいいのか。
なんて事を、教えてくれる大人はどこにもいませんでした。聞けば、教えてくれる人はいたかもしれないけど、
「私はセックスしてもいいんですか?」
なんて、主治医には聞けません。
私の知っている知識では、
先天性心疾患でセックスを禁止される事はほとんどないみたいです。
こちら、参照してください。
手術直後とか、調子が悪い時期とか、状態が不安定な時期とか。避けた方がよいタイミングはあると思いますが。
なので、ひとまず安心して下さい。
ただし、妊娠・出産となると、個々の状態で可能な方と難しい方がいます。子への遺伝のリスクも一般に比べわずかながら上がります。セックスの先には、妊娠する可能性があります。他にも、性病がうつる可能性もあります。だから、病気の有無に関わらずですが、本当に子供を作る意思が出来るまで、産む体制が整うまでは、コンドームを付けてきちんと避妊する事はとても大事だと思います。
セックスは心臓にどんな影響を及ぼすのでしょうか。セックスは軽度の運動で、興奮や、血管拡張、心拍数増加、多呼吸などを伴います。運動負荷としては、実は特別高いわけではありません。
特に、特定のパートナーとのセックスであれば、安心感や慣れもあり、極端な心拍数の増加もさほど起こらないと思います。個人的には、坂道を歩いた時や、階段を登り切った後の方が格段に心拍数は増加します。
ただね、
やっぱり、初めてセックスをする時。
しようとする時は、特別かなと思います。
緊張や不安で心拍数はより増加すると思うし、呼吸数も増加するでしょう。心拍数の増加は、(女の子の場合)セックスという運動行為自体の負荷よりも、精神的な影響での増加が多いんじゃないかなと思います。精神的な要因とは、単純に初めては緊張するし、好きな人とでも怖さもあるかもしれないし、痛みもあるかもしれないし、好きな人と触れ合うだけでドキドキすると思うし、裸を見られるのも緊張するだろうし、ましてや手術の跡もあったら、なおさらそれを見られるのにはそれぞれの色々な想いがあってより緊張するかもしれないし。
どこをどう切り取っても、初体験で緊張しない方がおかしいですね。そんな、心臓ドキドキポイントが多数存在すると思います。
だから、最初の1回、2回、3回くらい経験すれば、なんとなく、セックスすると自分の心臓がどう反応するのか、どのくらい心拍数が上がるのか、どのくらい疲労度があるのか、自分の身体はセックスとどう付き合っていけるのか、なんとなく分かってくると思います。
こればっかりは、やってみなきゃ分からないですね。
でも、色んな緊張はあるとは思うけど、
好きな人とハグするっていうのは、幸せですよね。人の温もりはあったかい。
だから、忘れちゃいけないのは、
ちゃんと好きな人とするってこと。
自分が、この人ならいいやって心から思える相手と、
心からそう思えたタイミングにすること。
きちんと避妊をすること。
それが大事かなって思います。
セックスは幸せじゃなきゃね。
幸せになれるセックスをしてください。
一番私が伝えたいのは、この事です。
でも、せっかくなので、もう少しだけ書いてみますね。
付き合っていきなりセックスするって場面は、ちゃんとした交際をしている若い2人ならばそんなにはないと思います。手をつないだり、キスをしたり、ハグをしたり。ドキドキしながら、自分のペースで、少しずつ進めていけばいいと思います。
いざそういう時が来たら、
その日体調が悪かったら断ってもいいし、
途中で怖くなったら断ってもいいし、
心臓がドキドキしすぎて限界だったら途中で止めてもいい。
いきなり最後まで出来なくても全然いいと思う。自分の心臓と相談しながら、相手の人にも大切にしてもらって、セックスをしていけばいいと思います。
そう思うと、相手の人の理解も必要ですね。
病気の事って、説明しにくかったりもすると思うけど、大切な恋人にはちゃんと説明できるといいですね。
セックスに関して、心臓病をもつ不安を上手く伝えられなかったら、このブログを読んでもらっても良いですしね。
後は、最初に書いた、主治医にはセックスの事なんて聞き難かろう。という話に戻りますが、少しオブラートに包んだこんな聞き方があります。
「彼氏が出来たのですが、何か気をつける事はありますか?」
主治医の先生が、
『特にありません。』とか、
『避妊はちゃんとしてね。』
なんて、言ってくれれば、多分セックスしても大丈夫。という事だと思います。
あと、直接男の先生に聞き難かったら、看護師さんに相談してみるのも手ですね。
でも、実際に1番リアルな声でアドバイスしてくれるのは、同じような心臓の状態の大人の方の経験談。だと思うから、ここは一つ。大人になった先天性心疾患の皆様。もし身近に、SNSなどで悩んでいる若者がいたら、声をかけてあげてくださいね。体調が良い時に限る。とか、飲酒後は心拍数が上がりやすいから控える。とか、色々なアドバイスがあるかと思います。
実際に、ペースメーカーを入れている方とか、ICDを入れている方とか、SNSにいるでしょうから、勇気を出して匿名のアカウントで相談してみるのも手かもしれません。未成年のSNSとの付き合い方が何かと事件などで問題になっていますが、文明の利器を賢く利用しちゃって下さい。
私が書けることはこれくらいかな。
とにかく、まとめとしては、
"好きな人と幸せになれるセックスをして下さい。"
という事かな。
誰かの参考になれば、
また、こういう話題をタブーにしないで話せるキッカケになれば、
書いてよかったなと思います。
読んで下さった方、ありがとうございました。
おしまい。