Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

なかよしコンサート

今日は、保育園の行事 "なかよしコンサート"でした。

合唱コンクールのようなもので、クラス毎に舞台に立って、父兄の前で練習した歌を披露します。保育園の行事というのは、毎回、少しの覚悟を持って挑まなければなりません。

 

以前、発達障害というものは、

"He is 発達障害"

ではなく、

"He has 発達障害"

だと書きました。

障害をもつ子の親が働くということ参照)

 

 彼=発達障害という概念よりも、

彼が発達障害という特徴を持っていて、その時の環境だったり、状況だったり、

身体の調子だったり、苦手な状況となった時にその特徴が表面に出てくる。

息子がどんな場面やどんな事が苦手で、何が好きで、どんな事を楽しいと思うのか。それを知る事が大事だなぁと思っています。

 

 保育園の行事というのは、教室やホールが人でぎゅうぎゅうになるくらい、1つの空間に大勢の人達がいて、色んな声や音がして、そんな環境の中、舞台に立って一斉に注目を浴びる。息子にとってこんなに苦手な環境はありません。

 

家や、保育園での練習では、上手くできていても、本番当日の環境では、どうしても出来なくなってしまいます。

 

去年の仲良しコンサートでは、

幕が上がった瞬間から、じっと立っている事が出来ず、歌が始まっても、舞台の上からママに向かってずっと話しかけて来たり、持っていてるタンバリンを頭に乗っけてみたり、それだけならまだしも、隣のお友達にタンバリンでちょっかいを出して、泣かせてしまう始末…。

歌なんて1フレーズも歌えません。

 

いつもは、他の人と比べて息子の成長を測ってはいけない。と分かってはいても、

こういう場所で、クラスのお友達達がどんどんしっかりしてくる様子を見せつけられると、やはり何処かで、複雑な気持ちになり。 「いやいや、息子は息子だ。」と思う気持ちと、ほんの少し出てくる周りのお子さん達を羨む気持ちとの間で葛藤します。

 

過去1年間の行事は惨敗で。

発表会が2回、運動会が1回。ありましたが、どれも、その場に立っている事も難しかったです。一応、ビデオを構えるんですがね笑。

中々、息子の勇姿は撮れません。

 

という事で、行事への参加は、

親のある程度の覚悟が必要です。

 

さて、本日のなかよしコンサート。

パパと2人で、

「お家では練習した歌しっかりと歌ってくれたから、それで充分だよね」

「舞台に立ってられるだけでも凄いよね」

「今年は、周りのお友達の邪魔さえしなければそれだけでいいよね。」

などと、心の準備をします笑。

 

私は心の中で、前々回のブログで書いた、

『出来ると信じてあげて。

出来なくても、それはそれで、問題ない。と信じてあげて。

大丈夫といつも笑っていてあげること。』

という言葉を繰り返し唱えました。

 

幕が開きます。

息子がちゃんと、1人で並んで立っています。

ママとパパの顔を見つけて、一瞬嬉しそうに手を振りますが、

すぐに演目に集中します。

♬ジャーン、ジャーン、ジャーン♬

とお辞儀の合図のピアノが鳴ります。

息子が、頭をペコッと下げます。

 

伴奏が始まります。

息子が前を見据えて、一生懸命歌っています。

ぴょんぴょん跳ねたり、もじもじしたり、

隣のお友達をツンツンしたりせず、

気をつけの姿勢で、一生懸命歌っています。

 

曲は全部で2曲。

去年は、後半になるにつれ、どんどん集中が途切れて、落ち着けなさが表に出てきた息子です。2曲目の歌が始まります。

1曲目より、さらに大きな口を開けて、曲に合わせて首を上下にリズムを取りながら、一生懸命歌っています。

 

自然と涙が出てきます。

目がうるうるしてきて、瞬きをしたら、涙がこぼれてしまいそうで。人前で泣くのが恥ずかしい私は、必死で目を開いていました。

 

隣にいるパパを見ます。

 

息子の姿をしっかりと見ながら、

唇を噛み締めて、必死で堪えていますが、

パパの目からは大粒の涙がボロボロとこぼれています。

号泣です笑。

 

出会った頃から少年心を忘れない大人である夫。息子が生まれてから1年はまだまだ、お父さんになりきれず、独身時代のままである面も多かった夫。でも、毎年、毎年、息子と一緒に成長してどんどん父親らしくなった夫。そんな夫が、我が子の成長を目の前に感動して泣いている。

 

それにもまた感動して。

私は必死で涙をこらえました。

 

曲が終わり、満面の笑顔でママとパパに手をふる息子。最後のお辞儀も、皆んなと一緒にしっかりと出来て、幕が閉まります。

 

「ママ!パパ!ばーいばーーい!」

と最後は大声で笑いをとり。

今日、初めて、行事にしっかりと参加できた動画が我が家に誕生しました。

 

息子が頑張って歌っていた2曲目の歌はこんな歌でした。

 

♬あめが、あがったよ~

♬おひさまが、出て来たよ。

青い空の、むこうには~♬

虹が~掛かったよ~♬

 

雨はいつか必ずあがるし、雨の後には虹が出る。

そんな歌でした。

 

 

明日からも頑張って行きましょう♡

 

 

おしまい。