こんにちは。
今日は、久しぶりに子育てのことについて書いていきます。
息子がついに、、
歯医者さんでフッ素をぬってもらう事が出来ました!!!
え!?フッ素を塗っただけ?
と思う方もいるかもしれません。
でも、ここまで来るのに、初診から、週1の通院を続けて、約2か月かかりました。
自閉スペクトラムという特徴をもつ息子にとって、
歯医者さんはすごくハードルが高いのです。
歯医者さんは何故ハードルが高いのか?
具体的には、
①初めての場所に慣れる。
②始めましての先生や、歯科衛生士さんに慣れる。
③歯医者さん特有のにおいに慣れる。
(最初は、なんだか変な臭いがして嫌だ~と息子。)
④歯医者さんの機械の音に慣れる。
(機械音が苦手な息子は、最初は怖い音~と、耳を塞いでいました。)
⑤ママ以外の人に、口の周りを触られること、口の中をいじられる事に慣れる。
(初診から2回目くらいまでは、口すら開けなかった頑固な息子でした。)
⑥動きたい衝動を抑えて、治療台の上でじっとしている事が出来る。
(ついつい走り回りたくなっちゃうの。)
多動性や衝動性、感覚の過敏さ、はじめての事に対する警戒心を、
人よりも多く持って産まれた息子にとって、
虫歯治療の道のりには、課題が山積です。
場所に慣れて、人に慣れて、環境に慣れて、
さらに、経験したことがない事への恐怖心に打ち勝たなくてはなりません。
息子にとって、歯医者さんという場所が、
"何をされるか分からない未知の怖い場所" から、
"自分に優しくしてくれる人が沢山いる、安全な場所"
になるためには、長い道のりを、根気強く進んでいくしかありません。
息子にしてあげられる事
最初の1か月は、毎回大暴れ。他の患者さんからの目もあるし、何度もめげそうになりました。それに、毎週時間を見つけて通院するのは、正直な所、結構めんどくさかったです。けれど、優しい歯科衛生士さんや先生に支えられ、とにかく、
「根気よく忍耐強く通い続ける事」が、私が息子にしてあげられる事で、
あとは、息子のもっている成長する力を無条件で信じるのみ!でした。
無条件っていうのがポイントです。
最終的に出来ても出来なくてもよい。
それでも、信じてあげる事。
信じてあげて、信じてあげて、信じてあげる事。
出来なくたって、いいじゃない。
もし、虫歯の進行が早くて、今回の治療に息子の成長が間に合わなければ、
大学病院とかで、全身麻酔下でやってもらえばいい。
大人になって、出来ない事がいくつかあっても、いいじゃない。
誰かに手伝ってもらえば生きていけるから。
『出来る様になると信じてあげて、
出来なくても、それはそれで、問題ない。大丈夫と信じ続けてあげて。
息子の未来は大丈夫。といつも笑っていてあげる事』
それが、私が息子にしてあげられる事なのかなって思います。
まだ、完璧になんて全然できていませんが・・・。
そういう母でありたいな。
日々、息子と一緒に成長していこう。
そして先日。
ついに、一度も暴れる事なく、歯科衛生士さんの前でお口をあけて、
リンゴ味のフッ素をキレイに塗ってもらう事ができました!
まだまだ、フッ素が塗れただけではあるのですが、
やっとここまで来れた感がすごくあって、
ママはすごーーく嬉しかったのです♡
そんな努力の軌跡の一部をダイジェストでご紹介。
息子の虫歯を発見!歯医者さんなんて無理・・と途方にくれる。
ネットで、「自閉症・歯医者・ブログ」とかで検索しまくる。
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とりあえず、歯医者さんの予約をとる。
電話で簡単に息子の特徴をお話しておく。
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初日。病院に入る前から大パニック、待合室で大暴れ。
まずは、"歯医者さんの場所と人に慣れる事を目標にしよう" と、
先生、歯科衛生士さん、私と一丸となる。
先生に、「親の忍耐力勝負だよ~。なんとか通い続けてね」と言われる。
万が一虫歯の進行が早かったら、大学病院の障害科(全身麻酔下などの治療が出来る)を紹介してあげるけど、今後の事も考えて、時間がかかってもいいから、普通の歯医者に通えるようになるように、トレーニングをしていこう。と先生。
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待合室までは入れるけど、診察室に入るところで大パニック、大暴れ。
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パニックは起こさないようになったけど、診察室に入って、椅子に座って1分で脱走。
それでも、誉めてくれる歯科衛生士さん。
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診察室に入って、椅子に座って、歯科衛生士さんと歯の模型で遊ぶ。
歯の模型で、歯医者さんごっこをしたり、歯医者さんで使う道具で遊んだり、
歯科衛生士さんと仲良くなってくる。歯医者さんの道具に触り慣れてくる。
虫歯の治療を遊びを通して学ぶ。お口の中はかたくなに見せない。
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場所と人には慣れて来た。慣れて来たがゆえ、調子にのってしまい、
走り回ってしまったり、受付に勝手に入り込んで予約表に落書きしてしまったり、
他の患者さんの迷惑となる行為続発。それでも、
「おーーい、それだけ楽しそうにしてるんなら、そろそろ治療させてくれぃー!」
と声掛けしてくれる先生。
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診察室の治療台に息子が座って、ママが歯を磨いてあげる。
(ここは遊ぶところではなくて、お口を開けて、歯を綺麗にしたり、虫歯を治してもらう所だよ。と教える。)
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治療台に座って、歯科衛生士さんに自分の歯ブラシで歯を磨いてもらう。
(ここでやっと、歯科衛生士さんに自分の口を触らせてあげられるようになる)
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治療台にママと一緒に座って、椅子を倒して仰向けに寝そべる事が出来てくる。
この辺りから、私も、見守るスタイルから、
「そろそろ、頑張って、お口を開けて、先生に虫歯を治してもらわなきゃいけないよ」と、少し背中を押すスタイルにしてみる。
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暴れずに、お口を開けて、歯科衛生士さんにフッ素をぬっもらう事ができた!
今ここ。
今後の予定
次回、もう1回だけ、歯科衛生士さんにお口の中の掃除をしてもらって、
その次から、ついに、先生が治療を開始します。担当するのが、女性の歯科衛生士さんから、男の先生になる事で、最初の2,3回は、暴れる事が予測されますが、
それを先生に伝えると、
『それが彼なりの抵抗なんだろうね。でも、最初に会った時より、確実に成長してると思うよ!』
と言ってくださいました。
ここまで、根気強く、息子のペースに付き合ってくれる歯医者さんに出会えた事に感謝です。私は周りの出会いに恵まれているなぁ。
いつも優しく支えてくれる人達へ。
感謝の言葉は、「ありがとう」の一言しかないし、毎回毎回伝えることも中々できないから、その気持ちを私が出会う他の人達に還元していこうと思います。頂いた優しい気持ちを連鎖させていくことが、私が出来る感謝の気持ちの表現です。
いつもありがとう。
おしまい。