Sweet-pea’s diaryー大人になった先天性心疾患のブログー

大人になった先天性心疾患を持つ私が、あの頃(16~20歳頃)見つけたかったブログを書いています。どなたかの参考になりますように。PC版カテゴリのはじめにからご覧ください♬

先天性心疾患と社会的不利・ハンディキャップ ~皆さんから寄せられた声②~ 

こんにちは。

前回からの続きです。

 

読んでいない方は、先にこちらから目を通して頂けると嬉しいです。

手術の傷跡⑥〜私と水着とプールと授業と〜

先天性心疾患と社会的不利・ハンディキャップ ~皆さんから寄せられた声~

 

 前回までのまとめ

〇先天性心疾患を持つお子さん、またその他の病気やケガなどで、体育の一部(水泳やマラソン)もしくは、体育全般を見学しなけらばならない。子供達は多く存在します。

〇その子たちは、筆記テストを頑張ったり、先生から出されたレポート課題に取り組み提出したりして、体育の実技に参加出来ないという事をその子が出来る方法で補おうとしています。

〇しかし現実には、体育は実技重視。体育を参加出来ずに見学したという事実が全てで、他の様々な取組み方は、体育を参加した生徒と同じようには評価されず、成績は良くて3。それ以下も・・。

〇その時私たちは、やりきれなさや、受験に対する不安感など様々な気持ちを抱きます。

〇病気を抱えている事で生じる運動制限によって、成績という社会的評価が下がってしまう。それによって、本当は行きたかった学校や進路に届かない。というような方が存在している。

 

では、どんな対応、対策が考えられるのでしょうか

対応や対策についても何人かの方が意見して下さりました。

まず、そもそも他の大多数の人と、違う状況での成績のつけ方について、学校側の説明が足りていないということ。低い評価をつけるにしろ、生徒への配慮や説明があるとないとでは、本人の受け取る感情も違うのではないかという意見。

 

そして、学校や教職員の方達は、生徒の状況や気持ちをどこまで知っているのか。という点も重要かもしれない。おそらく、多くの社会的不利は気づかれないところで、気付かれないまま行われている。気づいていなければ、配慮も出来きない。

 

まずは、障害を持っている側が、社会的不利だと感じた事や、その思いを伝えてみる事が大事なのかもしれません。言葉にしなくても分かってくれる世の中が理想ですが、なった人にしか分からない事って多いですからね・・。

 

様々な親御さんからの意見を紹介します。

〇評価基準を分けるとか、受験に影響がないようにするとか、何らかの配慮があった方がいいのでは。

〇点数や数値だけでなくて、1人1人の個性を総合的に見て良い所を活かして評価する流れになってほしい。

〇身体障碍のある生徒は体育の成績は評価に含めない。などの配慮があってほしい。

〇毎年、管理指導表を提出させている。あれを提出している子は実技面抜きで評定をつけるとかしてほしい。

〇合理的配慮に含まれてもいいと思う。

などなど。

 

どのような対策・対応をしてくれたら私たちの可能性は広がるのか。

 

皆さんの意見を参考に私なりにまとめてみます。

 

① 学校に提出する管理指導表にもとずいて、体育の実技に制限がある生徒は、実技抜きで成績をつける制度をつくってほしい。他の大多数の子と同じように、成績の1~5または、1~10段階のすべての可能性の中から評価してほしい。

(レポートや見学ノート、筆記試験など、実技を補う課題の評価基準が必要ですね。提出したら3、しなかったら1か2。という単純なものではなく、努力に結果が伴うようなもの。子供の希望を裏切らない評価基準)

 

② ①により、実技に参加できない子供でも、4や5の成績がつく可能性が出来たなら、受験問題も解決です。しかし、それが難しい場合の対応策として、管理指導表や、医師からの意見書などで、体育の実技に制限があると認められた生徒は、評定平均の計算から体育をぬいてもらう。体育を抜いた教科で評定平均を出してもらう。

 

③ これら①②の意見は、『合理的配慮』に含まれるのではないか。

合理的配慮とは・・・障害者権利条約第2条に定義されていて、障害を持った人が何らかの助けを求める意思の用命があった場合、過度な負担となりすぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要な便宜のこと。民間事業の場合、合理的配慮の提供については、努力義務とされており、国の行政機関・地方公共団体等の場合は、合理的配慮を行う法的な義務があるそうです。

 

もう少し、簡単に書くと、

 

理由があって運動出来ない子は、出来ないなりの評価基準を作ってよー!!

運動が出来なくても、頑張り次第では、成績で4とか5とかつけてほしいな。

それが無理なら、せめて受験で不利にならないように、配慮してほしいな。

合理的配慮をどうか1つお願いできませんでしょうか!

 

といったところでしょうか。

 

最後に、様々な意見の中から、私がとても嬉しかったものを紹介します。

 

『ある意味、健康な子よりしんどさと闘いながら頑張っているのになぁ。生きているだけで体育のベースは4でいいくらい。』

 

この発想はなかったです。なんだか読んでいて顔がにやけちゃいました。普通に生活している事を頑張っていると認めてもらえたからかな!身体機能ベースで考えたら、生きているだけで体育は4でもいいくらい。という表現。素晴らしいです。

 

一旦ここできりますね。

 

皆さまから寄せられた声はまだまだ・・ 

 

  〇そもそも、体育の見学時間をよりその子の将来のためになるような時間に有効活用出来ないだろうか。

〇運動経験の少なさや、疲れやすさ、心肺機能や筋肉の量の少なさなどから、運動音痴だと自覚する人が多いこと、運動自体が嫌いになってしまうこと。

〇学校を卒業してから、感じる社会的不利のこと。

〇職業選択について。

 

また、時間を見つけてまとめていきたいと思います。

 

読んで下さった皆さん、ありがとうございました。

 

つづく。